作成日:2025/09/19
【体験記】育児と仕事を両立させながら、社会保険労務士試験に合格した方法
社会保険労務士法人クリアパートナーズの寺山と申します。
ありがたいことに、私は現在社会保険労務士として仕事をさせていただいておりますが、実は試験には1度失敗しておりまして、2度目の受験で何とか合格しております。
また、3人の子持ち・かつ夫婦共働きという環境だったということもあり、合格までの道のりは色々なハプニングに襲われました。このような記事が参考になるかどうかはわかりません💦が、初心に返る意味も含め、こちらに記させていただければと思います。
▼この記事を書いた人 寺山 晋太郎(Shintarou Terayama) 一橋大学社会学部卒業。大学卒業後、鉄道会社にて車掌や運転士といった現場仕事から労務管理・社員教育まで幅広い業務を担当。自身のライフステージの変化により、企業活動における「人」にフォーカスする社会保険労務士に魅力を感じ資格取得。現在は、社会保険労務士として「人」を活かし「会社」を発展させていくことを大切に、幅広い業種・職種・企業規模のお客様の支援に従事。
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受験を思い立ったキッカケ
社労士の資格取得を考えるようになった直接のきっかけは、自身のライフステージの変化です。
社労士という資格は学生時代から何となく知っておりましたが、そこまで興味を惹かれるものでもなく、また仕事で特に必要とされる機会もありませんでしたので、「そんな資格もあるよね」くらいの認識でした。
それが一転、ライフステージの変化により家庭と仕事の両立をしなければならない立場となり、自身の働き方について否応なしに再考を迫られたことで、企業活動のうち「人」にフォーカスする社労士という資格がこれまでとは違って見えるようになりました。例えば様々な事情で働くことをセーブせざるを得ない人、そういった人にどのように働いてもらうのが良いのか、どうすればその人にとっても企業にとってもwin-winにすることができるのか。それを考えるのを仕事にできるのが社労士であるということを知って、俄かに興味が沸き、資格取得を決意しました。
学習方法
1度目、2度目の受験とも、通信講座を利用しました。書店で市販の参考書を立ち読みしてみて、「これは独学では難しいな・・・」と思ったのと、仕事・家庭との兼ね合いでそう長くは勉強時間を取れそうもなかったので、少しでも効率良く勉強したい・・・と考えたのが理由です。ただ、1度目と2度目では違う会社の講座を利用しています。
1度目の受験で利用した講座は昔ながらの学習方法で、紙ベースでの参考書と問題集が送られてきて、それをもとに自分でスケジュールを立てて勉強していくというものでした。主に平日は子どもが寝た後の夜9時以降、休日はできる限り時間をとって机に向かうようにしましたが、夜は眠くて集中できず、休日は休日で家事育児をしていると時間がどんどん削られていき、結局勉強できるのは夜・・・という有様で、教材の内容がなかなか頭に入らず、手ごたえのない中で受験しましたが、案の定不合格となってしまいました。
その反省を踏まえ、2度目の受験で利用した講座は、机に向かわずとも気軽に学習できるものにしました。参考書も問題集もすべてスマホから閲覧できるので、スマホ一つあればどこでも学習が可能なものです。私にはこの形式が合っていたようで、通勤電車内や家事育児の合間などのスキマ時間をフル活用した結果、前回受験時よりもスムーズに学習を進めることができました。なお、特に効果的だと感じたのは、AIが復習のタイミングを見計らって、自動的に復習問題を作成してくれるというシステムです。忘れかかったころに出題してくれるので、記憶の定着にとても役立ちました。
まさかのインフルエンザ
このように前回受験時よりもスムーズに学習が進み、あとは直前期の追い込みだ・・・という段階となった8月、まさかの出来事が起きました。なんと、インフルエンザにかかって1週間ほど寝込んでしまったのです。それに加えてお盆や子どもの夏休みなども重なった結果、8月はまともな学習がほぼ出来ませんでした。
受験
ただ、試験日には何とか体調も回復したので、「たぶん今年もダメだろうけど、受験だけはしてみよう。万が一もあるかもしれない・・・」という、ほぼ投げやりな心境で受験に臨みました。普段であれば回答に迷うような問題も「どうせ落ちるし、これ以上考えても仕方ない」と潔くスパッと答えを出し、全回答後のマーク見直しも、当初の判断を信じてケアレスミスの確認だけにとどめ、回答を変えたりといったことは一切しませんでした。
受験後も、どうせダメだと思っていたので解答速報も一切見ませんでしたし、合格発表日も一時忘れてしまうくらいでした。
そのため、合格発表日に自分の番号を見つけた時には本当に驚きましたし、しばらく信じることができませんでした。
最後に
インフルエンザに罹ったおかげで達した、ある意味「悟りの境地」によって合格することができ、「人間万事塞翁が馬」とはまさにこのことだと痛感しています(笑)。ただしそれは今後についても言えることで、社労士に受かったからといってすべてがハッピー、とはいきません。むしろ、勉強すべきことは受かった後のほうが多いのではないか、と思うくらいです。法改正は頻繁に行われますし、実務上の知識は実務で磨いていくほかありません。実務をこなす1日1日が勉強の日々であり、今後も社労士として日々精進していきたい所存です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。