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労務コラム
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作成日:2026/02/13
【人事労務担当者向け】2026年4月開始「子ども・子育て支援金制度」の実務対応を社会保険労務士が徹底解説
2026年(令和8年)4月より、新たな少子化対策の財源として「子ども・子育て支援金制度」がスタートします。この制度は、給与計算や社会保険業務に直接影響を与えるため、人事労務担当者は早期の理解と準備が欠かせません。
本記事では、こども家庭庁の最新資料に基づき、支援金の仕組みや企業負担、実務上の注意点を分かりやすくまとめました。
 

寺山さん写真


▼この記事を書いた人
社会保険労務士 寺山 晋太郎(Shintarou Terayama)
一橋大学社会学部卒業。大学卒業後、鉄道会社にて車掌や運転士といった現場仕事から労務管理・社員教育まで幅広い業務を担当。自身のライフステージの変化により、企業活動における「人」にフォーカスする社会保険労務士に魅力を感じ資格取得。現在は、社会保険労務士として「人」を活かし「会社」を発展させていくことを大切に、幅広い業種・職種・企業規模のお客様の支援に従事。
 


1. 「子ども・子育て支援金制度」とは?

「子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律(2026年4月1日施行)により創設される制度であり、政府の『加速化プラン』に基づき、少子化対策の財源を社会全体で分かち合う仕組みです。集められた支援金は、以下のような子育て施策の拡充に充てられます。
  • 児童手当の拡充 
  • 妊婦のための支援給付 
  • 出生後休業支援給付・育児時短就業給付 
  • こども誰でも通園制度 
  • 育児期間中の国民年金保険料免除 
    

2. 企業負担と保険料率(支援金率)の仕組み

支援金は、医療保険料(健康保険料等)とあわせて徴収されます。

令和8年度の支援金率と計算方法
令和8年度における支援金率は「0.23%」と設定されています。
  • 計算式:標準報酬月額(および標準賞与額) × 支援金率 
  • 負担割合:原則として、企業(事業主)と従業員で2分の1ずつ折半して負担します。


実務ポイント:
厚生年金保険料や健康保険料と同様に、賞与からも徴収が必要となります。また、海外赴任者であっても日本の健康保険に加入している場合は対象となります。
 
  

3. 人事労務担当者が押さえるべき「実務の3要点」

@ 徴収開始のタイミング
令和8年(2026年)4月分保険料から徴収が始まります。保険料は原則として翌月徴収ですので、ほとんどの企業では、「5月支給の給与からの天引き」が実務上のスタート地点となるかと思われます。

A 産休・育休期間中の扱い
従業員が産前産後休業や育児休業を取得している期間については、健康保険料や厚生年金保険料と同様に、支援金の拠出も免除されます。

B 給与明細への記載について
給与明細に「支援金額」の内訳を分けて記載することは、法令上の義務ではありません。しかし、国(こども家庭庁)は「社会全体で子育て世帯を応援する」という趣旨への理解を深めるため、内訳を記載する取組への協力を求めています。なお内訳を記載する場合、その具体的な記載方法については特に指定されておりません。

 

まとめ:今後のスケジュールと準備

2026年4月の制度開始に向け、人事労務担当者は以下の準備を進めておきましょう。
  1. 給与計算システムの改修確認:支援金率の登録や控除設定の確認。
  2. 従業員への周知:給与天引きが始まることや、制度の目的についての事前告知。
  3. 給与明細のレイアウト検討:内訳を記載するかどうかの社内方針の決定。
制度の詳細は、こども家庭庁のホームページや公式noteでも随時更新されています。
 
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