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労務コラム
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作成日:2026/04/24
【社労士が解説】高校生アルバイト採用のルール|18歳未満の「年少者」雇用で事業主が守るべきこと
 社会保険労務士法人クリアパートナーズ 社会保険労務士の寺山です。
 新年度を迎え、高校生など18歳未満の年少者をアルバイト等で雇用する機会も増えるかと思います。
 18歳未満の年少者はまだ成長の途上ということもあり、これらの者を労働させる場合には、労働基準法によって特別な保護規定が設けられています。
 この記事では、年少者を雇用する際に事業主が守るべき主要なポイントをまとめておりますので、適切な労務管理の参考にしてください。
 

寺山さん写真


▼この記事を書いた人
社会保険労務士 寺山 晋太郎(Shintarou Terayama)
一橋大学社会学部卒業。大学卒業後、鉄道会社にて車掌や運転士といった現場仕事から労務管理・社員教育まで幅広い業務を担当。自身のライフステージの変化により、企業活動における「人」にフォーカスする社会保険労務士に魅力を感じ資格取得。現在は、社会保険労務士として「人」を活かし「会社」を発展させていくことを大切に、幅広い業種・職種・企業規模のお客様の支援に従事。
 


1. 労働契約と賃金支払のルール

 年少者と労働契約を締結する場合、以下のルールがあります。
  • 労働条件の書面明示:例えアルバイトであっても、労働契約時には、賃金、労働時間、契約期間(有期雇用である場合には契約更新の基準を含む)、就業場所などの労働条件を書面(労働条件通知書)で明示しなければなりません。
  • 本人と直接契約:労働契約は年少者本人と結ぶ必要があり、親や後見人のみを契約当事者とすることはできません。
  • 賃金の直接・全額払い:賃金は、@毎月1回以上、A一定の期日に、B通貨で、C全額を、D直接本人に支払わなければなりません。よって、口座振込によって支払う場合には、年少者本人の名義である口座に支払う必要があります。
  • 最低賃金の遵守:各都道府県で定められた最低賃金額を遵守する必要があります。高校生だからといって最低賃金を下回る賃金額で働かせることはできません。
 

2.労働時間・休憩・休日の制限

 年少者の健康と福祉の確保のため、労働時間に制限があります。
  • 法定労働時間の遵守:原則として、1日8時間、1週間で40時間を超えて働かせることはできません。つまり、いわゆる法定外の残業を行わせることはできません。
  • 休日労働の禁止:原則として、いわゆる法定休日に労働させることもできません。
  • 深夜業の禁止:原則として、午後10時から翌朝5時までの深夜時間帯に使用することも禁止されています。
  • 休憩時間:成人と同様の基準で付与する必要があります。
  • 休日:こちらも成人と同様、毎週少なくとも1回の休日(法定休日)を与えなければなりません。前述の通り、法定休日に労働させることも禁止です。
 

3.禁止業務と安全衛生教育

 年少者については、以下のような危険な作業や健康を損なう恐れのある業務への就業は制限・禁止されております。
  • 危険有害業務の制限:重量物の取り扱い、運転中の機械の掃除、ボイラーやクレーンの運転、高さ5メートル以上での作業、感電の危険性が高い業務などは禁止されています。
  • 酒席・遊興的接客業の制限:酒席に侍する業務や、バー・キャバレー等の特殊の遊興的接客業(風俗営業等)で使用することはできません。
 また、雇い入れ時には仕事に必要な安全衛生教育を行う必要があります。
 

4.その他

その他、年少者を雇用する際の注意事項を以下にまとめます。
  • 年齢証明書の備え付け:事業場に、年少者の年齢を証明する公的な書類(住民票記載事項証明書など)を備え付けておく必要があります。
  • 中学生以下の就労:原則として中学生以下の児童(満15歳に達した日以後最初の3/31が終了するまでの児童)を使用することはできませんが、以下の場合に限って使用できます。
    • 満13歳以上の児童・・非工業的業種に限り、健康及び福祉に有害ではなく、労働が軽易であり、修学時間外であれば、労基署の許可を得れば使用することができます。
    • 満13歳未満の児童・・映画の製作または演劇の事業に限り、上記の要件を満たした上で使用することができます。
  • 労働災害:年少者やアルバイトであっても、業務中や通勤途上による災害については労災保険による補償の対象となります。
 

まとめ



 年少者の雇用には、書面での条件明示や本人による直接契約など成人と共通した事項もあれば、法定外残業の禁止・年齢証明書の備え付けなど、特有の規制も存在します。これらを踏まえて、年少者の健康と安全を守る適切な労務管理に努めていただければと思います。
 
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