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労務コラム
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作成日:2026/09/04
【2026年最新版】最低賃金について【社労士が解説】

 社会保険労務士法人クリアパートナーズ 社会保険労務士の寺山です。
 今年(2026年)も最低賃金が改訂され、10月より順次発効します。例えば東京は1,280円、神奈川県は1,279円、大阪府は1,231円などとなっております。
 なお昨年は発効日にかなりバラつきがありましたが、今年は概ね10月中、遅くとも12月中に発効となり、年を越えるものは無くなりました。
(全国の最低賃金、発効日一覧についてはこちら
 本記事では、上記を含め、最低賃金に関する基礎知識についてご説明します。

 

社会保険労務士法人クリアパートナーズ社会保険労務士寺山_顔写真


▼この記事を書いた人
社会保険労務士 寺山 晋太郎(Shintarou Terayama)
一橋大学社会学部卒業。大学卒業後、鉄道会社にて車掌や運転士といった現場仕事から労務管理・社員教育まで幅広い業務を担当。自身のライフステージの変化により、企業活動における「人」にフォーカスする社会保険労務士に魅力を感じ資格取得。現在は、社会保険労務士として「人」を活かし「会社」を発展させていくことを大切に、幅広い業種・職種・企業規模のお客様の支援に従事。
 


最低賃金とは

 最低賃金とは、従業員に対して支払わなくてはならない賃金の最低額のことです。時給単位で設定されており、この額を下回ってはいけません(下回った場合、法により罰則の定めがあります)

 時給ではなく日給や月給で支払われている従業員については、時給に換算して考えます。例えば、
@ 月給30万円、月の所定労働時間が160時間 であれば、 30万円÷160=1,875円
A 日給1万2千円、日の所定労働時間が8時間 であれば、 1万2千円÷8=1,500円
となります。

 

最低賃金の計算に含まれる賃金について

 例えば基本給が20万円、固定残業代が10万円、総額で30万円/月である場合、上記@の計算で最低賃金を算出してしまうと、実は誤りとなってしまいます。なぜかというと、固定残業代は最低賃金の計算に含めることができないためです。つまりこの場合、最低賃金の計算は
  20万円÷160=1,250円
となるのです。

 固定残業代のほか、最低賃金の計算に含めてはならないものは以下があります。
@ 慶弔⼿当など臨時的に⽀払われるもの
A 賞与など1か⽉を超える期間ごとに⽀払われるもの
B 所定労働時間を超える時間の労働に対する賃⾦(残業代、固定残業手当など)
C 所定労働⽇以外の労働に対する賃⾦(休⽇出勤⼿当など)
D 午後10時から午前5時までのあいだの労働に対する割増賃⾦(深夜⼿当など)
E 精皆勤⼿当
F 通勤⼿当
G 家族⼿当
 
 なお、各種手当については、その手当の名称にかかわらず、実際の運用で判断します。例えば名称が「家族手当」であっても、実態として扶養家族の有無にかかわらず全従業員に一律で⽀給している場合は、最低賃金の基礎となる賃金に含めます。
 
 

最低賃金の適用

 最低賃金は都道府県ごとに定められており、基本的には職場の所在地がある都道府県の最低賃金が適用されます。ただし、以下の場合には注意が必要です。
  1. 複数の都道府県に事業所を持つ企業の最低賃⾦について
    • 複数の都道府県に事業所を持つ企業の場合、それぞれの事業所の所在地の最低賃⾦が適⽤されます。異なる都道府県に転勤となった場合には、最低賃⾦が下回ることのないよう注意が必要です。
  2. 派遣労働者の最低賃⾦の適⽤について
    • 派遣労働者については、派遣元企業の所在地にかかわらず、派遣先企業の所在地の最低賃⾦が適⽤されます。つまり、実際に働いている場所のものが適用されるということです。
  3. テレワーク勤務者について
    • テレワーク勤務者の場合、その者が勤務している職場の所在地の最低賃金が適用されます。例えば、職場は東京だが、自宅は山梨にあり、山梨でテレワークしているという場合、最低賃金は東京のものが適用されます。
 

最低賃金の発効日

 昨年における発効日は10月〜年明け3月と非常に幅がありましたが、今年は概ね10月中に発効します。最も遅い沖縄県でも12/2となります。
 発効日以降に働いた分から改訂後の最低賃金の基準で計算する必要があります。例えば東京都の発効日は10/1ですので、10/1以降に労働した分の賃金は改訂後の最低賃金を下回らないようにする必要があります。


まとめ

2026年度最低賃金改定ガイド:正しく対応するための重要ポイントまとめ画像
 今年の改定額は昨年に次ぐ上昇幅となり、すべての地域で目安額以上となっています。また、最高額(東京、1,280円)に対する最低額(宮崎、1,085円)の比率も84.8%と昨年比+1.4%となり、年々差が縮まってきております(比率は12年連続の改善)。
 来月から順次発行となりますので、改訂後に向けた準備を進めましょう。
 具体的な運用等、お困りでしたらお気軽にお問合せください。
 
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